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事例三 HOUSE ON THE HILL

城戸崎博孝 先生  事例03
建築家から見る水澤工務店
水澤工務店(水澤魂)の徹底してつくり込まれた建物は、時を経るにつれてだんだんとその良さを増していきます。そのような建物はその存在自体にも価値が生まれ、さらにはその建物が生み出す環境にも品格が備わり、より上質な精神性を持つ総体へと磨き上げられていくのではないかと思います。
水澤工務店の建物の魅力とは?
素材の厳選、そして現場における妥協なきつくり込みが水澤工務店の魅力です。

それら総体から生まれる適度な緊張感、繊細さと重厚さのバランス、絶妙なスケール感覚の積み重ねが、建築に品格を与え、居心地のよい空間を生み出し、年月とともに深みのある凛とした姿を保ちつづけてくれます。この実現には水澤工務店との協調なしには達成できません。建築が建築であるたらしめる心が重要なのです。このような建築の前に佇むと、心が洗われるような気持ちに包まれます。

建築は本物でなければなりません。
建築家から見た建物に対するコンセプト
建築家から見た建物に対するコンセプトのイメージ

骨董など多数収集された美術品を眺める事が出来る環境の中で日々の生活を楽しみたいとの想いを具現化すべく、この計画は始まりました。傾斜地を活かしつつ庭園をL字に取り囲む配置とすることで、都心の遠景、四季折々にうつろう庭園の近景、そして悠々と時を刻み続ける美術品の表情、という対比的な時間の流れを感じながら収蔵品を愛でることができるような、良質な環境の創出を目指しました。

建物に対するこだわり

庭園に面して深い奥行きをもつ庇を幾重にも連ねることで建築のプロポーションを整え、庭園との密接な関係を内在させる日本の伝統的な建築形式の表情をもたせています。

軒裏は米杉による柔らかさをもった質感とし、庭園の自然に馴染ませつつも、尖端部分には深みのある濃灰色に染め上げられた鉄板を廻し、秩序と緊張感が感じられるシャープな輪郭を与えています。内部には漆黒のピアノ塗装が施された片持ち階段や、展示室の床には化石が封じ込められた深緑の天然石とともに、伝統的な染色技術である「斑紋黒染め」を施した銅板貼りの壁など、古(いにしえ)の空気を顕在化させる空間演出を行いました。

これらの演出により、ゆったりとした時の流れと、深みのある濃密な時間の集積が感じられる空間を生み出すことで、収蔵品がその価値をより一層高め、輝きを増しながら存在し続けていく事が出来る場の形成を意図しました。

DATA
【HOUSE ON THE HILL】
設計:城戸崎建築研究室
構造:RC
面積:975.56㎡
竣工:平成20年