技術だより

2018年8月21日 火曜日

稲子(いなご) ~語源と技術~

付け稲子、竹稲子、本稲子、稲子釘などの種類があり、稲子は差すと言う。
羽重ね張り天井板の矧ぎ目(はぎめ)や継ぎ目に、稲子を天井裏につけてその隙を防ぐ工法である。
現在では、無垢の巾広天井板を使用するような仕事が少なくなり、合板下地に単板張りやプリントの天井板が主流になってしまい、板の伸縮等を考慮する稲子を使うような仕事が無くなりつつある。
木造伝統技術の素晴らしさは、無垢の木を生かす技術から生まれている。
見た目がよく、いかに安く効率よく造る今日的技術では技術面での継承は無くなるだろう。
本当の技術を残すために考えなければならないことは、表面に現れてこない内的要素がどうなっているのかを技術的に「時間を掛けて理解する」とともに、造られるものを「生きものとしてとらえる」ことが重要なファクターになるのではないだろうか。

記事URL